今から一生飲まないとかできるのか?
たまに断酒しているとか、3年間酒を飲んでいないとかいう人や記事をみかける。
そんなことできるのか?
人生の大半を酒の力に頼って生きてきて、急に健康診断の結果で酒はやめましょうと言われても即答できるわけがない・・・
この業界に入ったのが29歳。
慣れない東京と標準語に肩身の狭い思いをしながら日に日に酒の量は増えていくばかり。
しかも一人暮らしであるがゆえに、好きな時に好きなだけ酒が飲めてしまう環境。
酒の量が減るわけがない。
もともとこの業界に入る前から、ことあるごとに酒を飲んでは時間を無駄にしてきた。
それでも若いころは次の日にはわりとしゃきっとして働けたけれど、30歳を少し過ぎれば次の日に残ったまま仕事に向かう日も・・・
そうなるとやってしまうのが朝からの迎え酒。
もしくは酔ったまんま寝てしまって明け方目が覚めた時に景気づけの一本。
あと2時間後には仕事に行く支度をしないといけないことがわかっていても立て続けの2本目・・・きっと電車の中では酒臭かったことだろう。
なぜか職場で酒臭いと言われたことはなかったけれど。まじめな人が多い業界なので少々酒臭くても、まさか朝から飲んでるとは思ってなかったのかもしれない。
そうこうしているうちに、飲酒量が増えながら7年ほどが経ち、大阪への転勤を機に独立。さらに好き放題に飲める環境がやってきた。
誰にも縛られないし、誰にも文句言われないから飲む、飲む、飲む。
一方で、独立してこの先やっていけるのか不安で仕方ないから、飲む、飲む、飲む。
劇的に増えたのではなかろうか。
でも大丈夫。31,32歳くらいの時に尿酸値が高いので間違いなくこの先数年以内に痛風になりますと言われてもう5年くらい。まだなっていない。選ばれし人間。もうなるわけがないから、飲む、飲む、飲む。
朝の一口目はまずビール。寝起きでのどが渇いているのですぐに2本目。調子づいてくるとハイボール。
職場の近くに住むのが昔からの癖なので歩いて自分の事務所に行って、飲む、飲む、飲む。
お客さんを事務所に呼んで、飲む、飲む、飲む。
酒飲んで金もらえるなんて最高!!!の独立スタート。天職かよと思った。
近くにミシュランガイドの有名店もあったりなんかして、仕事もアルコールライフも充実しまくり。
No alcohol, No life!
若いし、健康だし、まぁなんとかなるだろうと日々のことしか考えずに生きていたし、とにかくそれが楽しかった。
仕事自体もなぜか順調で、単価高めの仕事もビギナーズラックのように何本かいただき、報酬が入ってきたから、飲む、飲む、飲む。
お祝いだと言って、仕事が決まれば祝杯として、飲む、飲む、飲む。
まぁでもさすがに独立して3年ほどしたくらいでさすがにこの生活続けてたら確実に体を壊すなと思った。
でも、ホストの体験談とか読んでると、飲んでる量が違いすぎて安心しまくり。世の中の肝臓壊した人の記事なんか見ててもレベルが違いすぎて安心しまくり。
健康診断受けてみても、尿酸以外はそこまで危ない数値でもなく、やっぱり選ばれし人間は違う、ひとなみ外れた身体能力の持ち主。なんならスポーツ選手にでもなれば良かったと、安心しまくり。
こうやって振り返ってみると、ほんとまぁクズ。典型的なクズ。
まだ勤めてた時に、先輩の家で飲んだ帰り、なぜかタクシーにのったにもかかわらず、家の近くの道端で寝ていてパトカーで家まで送ってもらった。明け方のピンポーンに、あぁついにこの時がきた、酒で死んだな・・・と本当に思ったらしい。
生きているのを確認するや、急性アル中だと困るということで嫁に救急車呼ばれて搬送。道端でぐっすり寝てたからそれはないと思うけどね・・・
同乗していた嫁が言うには、「一人受け入れお願いします!意識レベル20!まぁ酔ってるだけだけどね・・・」というやりとりや、10個以上の年の離れてそうな若手の救急隊員に「〇〇さん、靴、右左反対!」とか言われていたらしい。まぁ全く覚えてないけどね。
いろんな病院に受け入れ拒否。そらまぁ酔ってるだけなので。そんなことで病室一つ占領してたらコロナ禍でなくても怒られる。
唯一覚えてるのは、パトカーの中で気持ち悪くなって、その辺の道端で吐いたとき、ビールと泡盛しか飲んでないのに、なぜか赤かった。
たぶん、宅配ピザ?サルヴァトーレの宅配ピザ?
「目が覚めたら病室でした・・・何が何だか全く記憶がありません」と言って、次の日は会社を休んだら、
会社ではまさか酒飲んで記憶飛んでるだけとか思ってないので、大変な騒ぎだったらしい。
本当にクズ・・・